Pipelineパイプライン

_抗体医薬

BP1200

  • CD73を標的とし、がんをとりまく環境を、がん免疫がはたらくように改善する、新規の腫瘍環境改善・免疫活性化抗体
  • CD73は、がんとがんをとりまく様々な細胞が発現し、がんを殺傷するT細胞の疲弊と機能不全をもたらすアデノシンの産生に関わるため、抗体を結合させることでCD73の機能を抑え、アデノシン産生の抑制を図る
  • CD73は免疫細胞や多くのがん種で高発現し、がん治療の効果を下げ予後不良をもたらす

画像

BP1200は、腫瘍内におけるアデノシンの産生に関わるCD73分子に結合し、そのはたらきを抑える抗体です。アデノシンは、正常な組織では炎症を抑える生理活性物質としてはたらきますが、がんをとりまく環境ではがん免疫のはたらきを抑制する因子として振る舞い、腫瘍に入り込んだキラーT細胞の増殖やがん細胞殺傷能を低下させます。また、がんへの攻撃を指令する樹状細胞や攻撃に加わるNK細胞のはたらきも低下させ、逆にがん免疫を抑制する制御性T細胞とマクロファージのはたらきを上昇させます。がん細胞は増殖に伴って免疫システムを回避する術を身に着けますが、炎症を抑えるアデノシンを産生することが、その理由の一つになっています。実際に、CD73は多くのがんとT細胞で高発現しており、がん治療の効果を下げ、予後不良を引き起こすことが知られています。

BP1200はCD73に結合することで、CD73を介してアデノシンが産生されるのを抑制します。同時に、細胞表面のCD73分子は細胞内に取り込まれ細胞表面から消え、アデノシン産生に関われなくなります。これにより、アデノシンのもつ免疫細胞抑制作用がはたらかなくなり、抗腫瘍活性が高まります。PD-1/PD-L1免疫チェックポイント抗体の奏功率はおおよそ10-30%に留まっていますが、BP1200は免疫チェックポイント抗体との併用療法による相加・相乗効果を発揮することが期待されています。

A novel anti-CD73 therapeutic antibody that ameliorates the tumor microenvironment and improves the efficacy of cancer immunotherapy

AACR 2022

VIEW POSTER


A novel therapeutic antibody against CD73 that ameliorates the tumor microenvironment and improves the efficacy of cancer immunotherapy

ESMO 2021

VIEW POSTER

Page Top